算数と数学の違いは、数学がxやyを用いて解くこと。
だから算数には、「旅人算」とか「植木算」とか「方陣算」とか所謂、△△算が多く登場する。その中で一番ポピュラーなのは「つるかめ算」ではないだろうか。
例えば、こんな問題。
「鶴と亀が合わせて10体います、足の数は28本でした。このとき、亀は何匹いるでしょうか?」
一般的な解き方は、
- 亀の数を答えるので、最初は10体すべてを相手側の鶴と仮定する。足の総数は2本x10体で20本。
- つまり10体全てが鶴だとすると、足の総数は28本-20本=8本分足りない。
- そこで、1体ずつ鶴と亀を入れ替えていく。1体を入れ替えると、4本-2本=2本ずつ足の総数は増えていく。つまり、8本÷2本=4体入れ替えると8本増えて28本となる。
- 鶴を4体、亀と入れ替えたので、答え;亀は4匹
典型的な「つるかめ算」の問題と解き方は上記の通り。
因みに最近の進化版「つるかめ算」は3種類のキャラクターが登場したりする。難易度が上がって、足が6本あるカブトムシが加わった問題。例えば、“鶴と亀とカブト虫が合わせて10体います、足の数は32本でした。亀とカブト虫の数が同じであるとき、亀は何匹いるでしょうか?”
解き方は、キャラクターが増えたので1つ工程を加える。
- カブト虫と亀が同数なのだから、足を貸し借りして、5本足の新キャラ「カブト亀」を作る。あとは同じ。
- 10体すべてを相手側の鶴と仮定する。足の総数は2本x10体で20本。
- つまり10体全てが鶴だとすると、足の総数は32本-20本=12本分足りない。
- そこで、1体ずつ鶴とカブト亀を入れ替えていく。1体入れ替えると、5本-2本=3本ずつ足の総数は増えていく。つまり、12本÷3本=4体入れ替えると12本増えてちょうど32本になる。
- 鶴を4体入れ替えたので、カブト亀は4匹。亀とカブト虫はこの半数ずつだから、答え;亀は2匹
実は、今回の本題はつるかめ算の解き方解説ではなくて、類別詞(助数詞)。
小学生だった私が受験生として「つるかめ算」を解いているときから、モヤッとしていたことがあって、それが類別詞(助数詞)。上の問題では合計10体、と“体”で表現しているけど、正しく表現すると、鶴は“羽”であって、亀は“匹”。
“鶴は千年、亀は万年“と縁起のよい動物がタイトルに選ばれたのは分かるけど、問題文がなんとも表現しづらい。答える側が混乱して、答えで”羽“や”匹“を間違えると減点されてしまう。それって算数の本質ではないから、個人的には正解にしてあげたいけど。
小学生の私は、足が6本と8本の「カブト虫クモ算」にして、または8本と10本の「タコイカ算」にして“匹”で合わせたら?と思っていた。
因みに、タコとイカの類別詞(助数詞)は、元気に泳いでいるときは“匹”で、店頭に並んだ状態では “杯”に変わる。それはタコもイカも同じく変化するので、いずれの状態でも、違和感なく問題に出来る。
このネタは、つるかめ算を教えているときに思い付いたのではなく、タイ語の勉強中に思い出した。
私は、タイ語の類別詞が全く憶えられない(笑)。
そんなさなかに、つるかめ算の類別詞にたどり着いた次第。どんなに苦しくても、「終わらない坂はない」という。頑張ろう、タイ語!
話は、つるかめ算に戻る。最近、ネットで変化形のつるかめ算の問題を目にした。
私が少しアレンジを加えて、例えばこんな問題。
「パタヤ百貨店には、正門と東門と2つの出入り口があります。日曜日の来客数は、正門からは前日比15%増、東門からは前日比25%増、合計5247人でした。前日の来客数は4500人でした。日曜日の東門からの来客数は何人だったでしょうか。」
つるかめ算も、ここまで変化すると類別詞(助数詞)も完全一致するし、私が気にしている点は解消(笑)。
解き方はまた改めて。