私は、大学駅伝ファン。

我が家から国分寺崖線を降りたところに駒澤大学陸上部の寮があって、選手の早朝ランニングコースには家の前の通りが含まれていた。23年に卒業した田澤廉選手や山野力選手を毎朝間近で見ることが出来て、駒大を応援するようになった。

箱根駅伝は3大学生駅伝のうちの一つで、1月2日3日の2日間で行われる。2024年は記念の第100回大会。1区間20km以上、大手町から芦ノ湖までの往復10区間。エースは2区に集い、5区山登り、6区山下りの特殊区間にはスペシャリストが必要。今やお正月のモンスターコンテンツとなっている。

2024年の箱根駅伝は青学が優勝、前評判で1強と言われた駒大の2年連続3冠達成はならなかった。駒大ファンとしては残念な結果で、選手の区間配置について監督の戦略を聞いてみたかった。

それは1月29日ウェブ配信された藤田監督のインタビュー記事で叶い、納得がいった。

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駒大ファンの間ではSNSにおいて出走選手予想で盛り上がり、誰が走っても優勝だと楽観ムードだった。

しかし、前年5区と6区で大活躍した山川拓馬選手と伊藤蒼唯選手が計算できない中での編成は難航しただろう。5区は平地から箱根の山を一気に駆け上がり、6区は逆に駆け下る。この区間に配置予定の選手が不調で変更せざるを得なくなると、箱根駅伝の優勝はかなり難しくなる。加えて、絶対的な切り札だった3区の佐藤圭汰選手が青学に逆転を許してしまった衝撃がその後の選手へ大きく影響した。

因みに、2023年箱根駅伝でも青学が5区と6区の選手を変更せざるを得なくなり、優勝を逃している。

打倒駒大の筆頭と言われた中大だが、惨敗した内部事情に関してもウェブ記事で確認できた。

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中大も2年連続5区で好成績を残していた山登りのスペシャリスト、阿部陽樹選手を8区に回した。病み上がりだったため、5区を諦めて8区に配置したが、それでも本来の実力からほど遠い結果だった。

今年の大会は、ケガや体調不良でレギュラー選手が本来の実力を発揮できなかった大学が多かった。箱根駅伝の難しさ、「5区の重要性」と「層の厚さの必要性」が顕著に表れた。

2024箱根駅伝
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