東京で算数塾を経営している「あるこ塾」とは、コンテンツを共有させてもらっている。
今回の一時帰国中、東急沿線の車内で「あるこ塾」の吊り広告を発見した。
「34x1.7x35を5秒で暗算できますか?」
“暗算”だから、“計算(筆算)せずに解く”ということ。
少しの間、問題式とにらめっこする。
5秒経過。計算の進め方が見えてきたけど、答えまでは到達しなかったので、私は時間切れ(笑)。
34は、17x2に展開する。
1.7は、17x0.1に展開する。
35は、5x7に展開する。
よって、34x1.7x35=(17x2)x(17x0.1)x(5x7)=17x17 x 2x0.1x5 x 7=17x17x7。
この計算式を5秒で解くため、17×17を暗算するには ①19×19まで九九のように暗算できること、②11×11、12×12、13×13、14×14、15×15、、、、19×19の二乗の積を暗記していること、のどちらかが求められる。
こう言ってしまっては身も蓋もないけど、これを解くためのドリル、「小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本」が発売され、ベストセラーになっている。ベストセラーになっているということは一定数の小学生は19×19までの暗算が出来るのだろう。ドリルで習得する計算方法は以下の通り。
このやり方をドリルで繰り返し計算することで、17×17=289が暗算できるようになるというもの。ただ、このドリルは、“どうしてそうなるの?”の説明が不十分に感じるので、以下の図でもって補足。
17x17を面積図として考える。
この面積図を見れば、7x10を移動させることで、左側が24x10で求められ、積が240+49で求められることがわかる。
34x1.7x35=17x17x7。17x17=289を暗算して、x7をする。
289x7の暗算も難しいので一工夫が必要。289を 300-11に置き換える。
(300-11)x7=2100-77=2023 答えは、2023
答えが2023(年)であることからして去年紹介すべきだった内容だけど、私は2023年早々にタイ移住したので、この広告を今年初めて目にした次第。
あれこれと考えながら、”計算の工夫”を楽しく学べるようになれば、算数がきっと好きになるはず。